Complete text -- "アカデミックなお酒の会"

07 July

アカデミックなお酒の会

田んぼの師匠宅近くにある、総合地球環境学研究所。今まで、近所を通過する度に「どんな内容の研究をしている所なんだろうか?」と、軽く疑問に思っていましたが、七夕の日に足を踏み入れることになりました。しかも日本酒がらみで・・・。

きっかけは、懇意にさせていただいている蔵元さんからの情報。シンポジウムのパネラーとして参加されるとのことで、ゲストや内容も非常に興味深いものがあります。しかも第2部では実際にお酒も試飲できるとのこと・・・迷わず参加することにしました。

開始時間よりも約1時間早く会場に着き、それとなく施設を見てみます・・・大学、でもないし、不思議な場所です。
内容が特殊で、かつ告知が不十分だったせいか、会場のセミナールームに入ると、椅子が数十席程度・・・しかも顔ぶれの半分以上は関係者(特にこの施設に来ている学生らしき人多数)といった雰囲気。自分がやや浮いた存在に感じつつも、気にせずビデオ撮影(事前に許可済)の準備をします。

時間になり、パネラーの方々が入場。シンポジウムがゆっくりとスタートします。
お米、特に復活品種の酒米「強力(ごうりき)」と「神力(しんりき)」について、それぞれ関わる蔵元や酒屋(農家でもあり、自分で栽培されている)がその想いを語ってくれます。
なぜ古い品種を選び、育てるのか?
なぜそのお米で日本酒(純米酒)を醸すのか?
単に話題性だけでなく、新しい品種にはない魅力がある・・・それを突き詰めていくと、農に関わる様々な問題が透けて見えてくる、といった話の展開は、非常に興味をもって聞くことが出来ました。
参加者からの質問も活発に行われ、自分もつい質問を投げかけたりして、久しぶりにアカデミックな空気を楽しみました。

パネルディスカッションの後は、宇根豊氏(農業の世界では有名な方。農家であり本も多数出版されている)の講演もありました。生き物という視点から田んぼや畑など農的環境について考察されることで特に有名ですが、今回はお酒にもつなげた話になりました。
「純米酒1合を飲むことで、オタマジャクシ百数十匹が生育できる環境を保全することになる」
何だか飲兵衛の大義名分になってしまいそうな内容ですが(笑)、面白い発想かもしれません。



その後、ダイニングに移動して、お待ちかねの第2部・・・純米酒試飲会が始まります。
適度に熟成した「強力」の純米酒は、特にお燗で旨い。レジュメにも書かれていた以上、これはぜひ参加された皆さんに体験していただかなくては!
蔵元とともに、キッチンでお燗の準備を手伝ったり、持参したポータブルお燗セットで素早く燗酒を提供したりと、いつもの調子でやってしまいました・・・。







近年作付が激減した酒米「たかね錦」を育て、その米で酒も仕込む杜氏の力作「不老泉 参年熟成原酒」や、パネラーの農家さんが育てた山田錦で仕込んだお酒。また同じくパネラーのひとりで、熊本の酒屋さんが育てた「神力」で仕込んだ純米大吟醸など、バラエティーに富んだお酒の数々・・・もちろん、全部お燗して味わいました。
ちょっとしたおつまみ(鮒寿司、豆腐、揚げの焼いたもの)が、またシンプルで良いアテばかり。自宅からこっそり持参した、自家製キュウリのぬか漬けも提供したら、皆さんにかなり受けました(笑)

試飲会は、さすがに施設内ということもあってか、1時間弱で終了。お酒はたっぷり残ったままでしたが、おそらくその後のスタッフ打ち上げで飲まれたことと思います。
一方、私たち(私、蔵朱マスター)は、パネラーのひとりであった蔵元を引っ張り出し、まだ明るい京都の街へ繰り出したのでした。
(つづく)
23:06:00 | macjiro | | TrackBacks
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